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奇跡のいぬ〜グレーシーが教えてくれた幸せ ダン・ダイ+マーク・ベックロフ 上野圭一訳 |
そもそもは生まれつき聴覚がなく、片方の目が弱視ゆえに薬殺されかかっていた生後2ヶ月のアルビノ(白子症)のグレートデーンと出会ってしまったことから始まった。しかし、このグレーシーと名づけられた子犬は、天真爛漫でクレバーで、何もかもうまくいかなくてブルーだった「ぼく」の日常に感動と喜びをもたらしてくれた。ひとつだけ問題があって、どんな高級ドッグフードを与えてもちょっぴりしか食べてくれない拒食症。そこで、「ヒトによくないものはイヌにもよくない」という主治医の意見にしたがって、やったこともない料理に取り組まざるを得なくなる。作るのは無添加かつ有機材料による自然食クッキーだ。悪戦苦闘の果てにできあがったそれを……おお、グレーシーは喜んで食べるじゃないの。ばかりか、友人知人のイヌにだって大好評。そこから「ぼく」と親友のマークは、これをビジネスとして展開、二人が経営するベーカリーは大成功する。とはいえ、本書はサクセスストーリーではない。犬を育てたつもりが育てられた、教えたつもりが教えられた、不幸な犬を救ったつもりが実は犬に救われていた——という、ヒトとイヌの“癒しの物語”で、ときにフフフと笑いが漏れ、ときに扁桃腺のあたりをグイグイ熱いものが突き上げる、スピリチュアルなリアル・ストーリーで、原題は『アメージング・グレーシー』(笑)。イヌ好きのヒトには絶対オススメだし、同様のお友だちにプレゼントしたら、大いに喜ばれること請け合いの1冊だ。
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