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チベット医学〜身体のとらえ方と診断・治療 イェシェー・ドゥンデン著 三浦順子訳 |
インド医学からとり入れたトリ・ドーシャ(三体液)理論を基本に、中医学のツボ療法、ペルシャ経由で伝わったギリシャ医学まで「統合して」できたのがチベット医学。そしてチベット医学を学ぶにはその思想的背景となっているチベット仏教の理解が必須だという。代替医療の先に統合医学を見据え、特定宗教宗派にではないにしても霊性を健康の定義に含むと考えるCAMUNetとしては、ここは避けて通れない。
チベット医学の圧倒的魅力は、90年に平河出版から出版された四部医典のタンカ全集を通してだったのではないかと思うが、いかんせん一般の人間には手が届かなかった。BOOKS100にも入っている大工原弥太郎著『明るいチベット医学』(情報センター出版局)を入門的読み物とすれば、本書はいわば初めての教科書といっていい。ダライ・ラマの元侍医が、若きチベット医学生に語るようにヴァージニア大学で語ったものをまとめたもので、ところどころに質疑応答もあってわかりやすく、教科書といっても世の教科書のように退屈なわけでもない。
病気観、身体観から、脈診や珍しい尿診など臨床現場での治療法や食生活などの生活の心得、病名に対応した処置法にまでふれていて、修行(トレーニング)は前提だろうが、使えるものになっている。
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