Self Healing
Aromatherapy's Ability ー アロマのちから
第2回 アロマでスローライフ
安 珠
わが家の冷蔵庫や戸棚を開けると、ビタミン剤、ハーブのチンキやお茶、精油、ホメオパシーのレメディやフラワーエッセンスなどなど、あらゆる代替療法グッズが並んでいる。
薬は持っていない。飼い猫は、匂いが嫌いなため比較的匂いの少ないハーブティーやホメオパシーの恩恵にあずかっている。私はやはり、精油をよく使う。シャンプー、石鹸、お化粧のクレンジング、化粧水、保湿クリーム、かゆみ止めジェル、肩こり用の軟膏などなど、身のまわりのもので作れるものは精油を利用して作っており、オルタナティブな生活に挑戦中である。薬局で買うのはもっぱら、手作りで使用する精製水やエタノールだ。
夏は、窓を開けていると蚊やいろいろな虫が入ってくる。どうしても既存の虫除けは使いたくないと思い、電気式のアロマポットに精油をたらすことにした。そして、虫に刺された時には自分で作ったジェルを使う。既製のものに負けない効果がある上に、良い香りもして、一石二鳥である。
アロマテラピーには、「虫に刺されたらティートリーを塗る」など、おばあちゃんの知恵袋的な生活に密着した側面と、「サンダルウッドの香りで瞑想する」など、現代人にとっては非日常的で、スピリチュアルな側面がある。それが、分かりにくいところでもあり、楽しいところでもある。
そういえば、今年は火星が地球に大接近する年だという。空を見ると、確かに赤い星がひときわ目立つ気がする。古来より天空の星は地上のあらゆる物を支配していると考えられていたが、植物もしかりである。攻撃、行動力、勇気、熱の象徴である火星が支配している植物には、ブラックペッパー、バジル、ジンジャーなどがあり、刺激的で消化器系に作用する性質を持つ。やる気が出ない時には、これらをブレンドした植物油で臍下丹田や仙骨のあたりをマッサージする。ハラが座って、エネルギーが沸いてくる。アロマテラピーは、こんな風に宇宙と人間を繋ぐこともある。
簡単に製品として買えるものをわざわざ手作りしたり、調子の悪い時に宇宙のことまで考えていられない……そういうご意見もあるかもしれない。しかし、スローメディスン、スローコスメティックもあっていいんじゃないかなと思う。
【実用レシピ】
1. 虫除けアロマ
用意するもの
- 精油(シトロネラ。なければ、レモングラス、ゼラニウムで代用)
- アロマポットかカップ
- 熱湯
昆虫忌避作用がある精油をアロマポット、または、カップにお湯をはって2〜3滴たらす。空気中に精油成分が拡散されて、蚊などを寄せ付けなくなります。
2. かゆみ止めアロマジェル
用意するもの(10cc分)
- クリーム容器(できればガラス製)
- キサンタンガム 小匙1/16(約0.3cc)*耳かき1〜2杯ぐらい
- 植物性グリセリン 小匙1杯(5cc)
- 精製水 小匙1杯(5cc)
- 精油・ティートリー6滴
容器にキサンタンガムの粉とグリセリンを入れてよくかき混ぜます。そこに、ティートリーを6滴入れてよくかき混ぜた後に、精製水を加えさらに混ぜ合わせたらできあがり。作った日付を記録しておきます。蚊などに刺された部分に塗って使用します。
*皮膚の再生を促進させるためには、ラベンダーを加えたレシピにします。
例)ティートリー4 ラベンダー2
*何度もぶり返す、頑固なかゆみには、解毒作用のあるフェンネルなどを加えます。
例)ティートリー5 フェンネル1
※ 手作りのアロマグッズを安全に使用するための注意点
1. 皮膚に異常が出た場合には、水でよく洗い流して下さい。アレルギーを持っている人や、皮膚の弱い人は、パッチテストなどをおこなってから使用しましょう。
2. 作成後は1ヶ月を目安に、出来るだけ早めに使いきりましょう。
3. 精油を使用した手作りグッズは、自己責任の元におこない、第3者にあげたりしないようにしましょう。作り方を教えるのは構いません。
【用語解説】
アロマポット:
精油を滴下して、室内に香りや精油成分を拡散させるために使用するもの。電気式とロウソク式がある。
キサンタンガム:
ブドウ糖などから得られる天然多糖類を精製した粉状の増粘剤。
植物性グリセリン:
植物性油脂から抽出される保湿成分。
サンダルウッド(Santalum album):
ビャクダン科、精油は木部の芯材より抽出する。落ち着いた木の香りで、心身のクールダウンや瞑想に利用される。
ブラックペッパー(Piper nigrum):
コショウ科、精油はコショウの実から抽出する。血行促進、消化機能を高める効果がある。
バジル・スィート(Ocimum basilicum):
シソ科、精油は葉から抽出する。殺菌、神経強壮、消化促進作用がある。
ジンジャー(Zingiber officinale):
ショウガ科、精油は根茎から抽出する。加温、消化促進作用がある。
シトロネラ(Cymbopogon nardus):
イネ科、精油は葉から抽出。レモン様の香り。昆虫忌避作用のある成分を含む。
レモングラス(Cymbopogon flexuosus):
イネ科、精油は葉から抽出。レモン様の強い香り、鎮静・鎮痛・消炎作用などから、ストレス性の不調に効果的。昆虫忌避成分も含んでいる。
ゼラニウム(Pelargonium graveolens):
フウロソウ科、精油は葉から抽出。ホルモンバランス調整や美肌に利用されるが、昆虫忌避成分も含む。
フェンネル・スィート(Foeniculum vulgare):
セリ科、精油は種子から抽出。甘くスパイシーな香りで、解毒作用を持つ。エストロゲンホルモン様の働きも持つといわれている。
安 珠 Anju
エサレンボディワーク認定プラクティショナー、日本アロマテラピー協会認定アロマセラピスト。東京・杉並区にセッションルーム『アロマグルーヴ』を開設する他、都内精神病院、心療内科にてアロマテラピー&ボディワークを担当する。
「アロマグルーヴ」 http://www.cam.hi-ho.ne.jp/anju/
ブログ「グルーヴな感じ」http://blog.goo.ne.jp/anju_aromagroove/
