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2004/06/11
"制定"ではない"伝統"の四大功法を
帯津良一監修/津村喬編著『実践 伝統四大功法のすべて』
(5冊組み・DVD教材140分付き/学研))について
津村 喬(気功文化研究所)
気功の動きがひとつながりになった「作品」を功法とよびます。功法には昔から伝わってきた古典功法もあれば、新たに編集された新作功法もあります。10年ほど前の中国気功最盛期には、2800流派、1万功法といわれるくらいに多様化していました。しかし実際には、基本枠は同じで少しだけ自分流のニュアンスをつけたとか、自分の体質病状に合わせて変更したとかいうものが大部分なので、系列を整理していけばせいぜい500種類程度の気功法といえそうです。それでも多すぎて、一人で全体をみわたしていくのはほとんど不可能です。その乱立状況が気功の質的低下にもつながっていました。
法輪功の大混乱のあとで、中国政府は気功を再出発させて振興するために、体育総局に健身気功管理中心(中心=センター)をおいて気功の標準化作業を進め、古典功法の中から、「八段錦」(はちだんきん)、「六字訣」(ろくじけつ)、「五禽戯」(ごきんぎ)、「易筋経」(えききんきょう)の4つを選んで、新しい健身気功として編集しなおし、制定しました。太極拳だと24式(いわゆる簡化太極拳)というのが最初の「制定」太極拳ですが、それと同じく新たにみんなで智慧をしぼって編集したこの4つを「健身気功」として大々的に普及しはじめました。
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この新作もなかなかいいものだし、いわば「方言」にたいして人工の「標準語」ができたようなものですから、みんながやって育てていけばいいのですが、それで伝統的なものが衰退してしまっても面白くないのは当然です。とくに日本では法輪功事件のようなものがなかっただけに、かつての気功ブームから一面では連続して、たくさんの伝統功法が生き残って活用されています。上記の4つの功法だけでも、実にたくさんのバージョンが日本ではやられています。それはある意味では混乱だが、ある意味では豊穣です。健身気功が制定されたからといって、またそれがなかなかいいもので、普及に値するものだからといって、それに限定してしまうことはありません。ある意味では多様性は気功の命なのです。そこで、「この4つの功法に限っても日本にはいろいろ伝わっていて多様にやってますよ」という本を作ってみることにしたのです。
それが『伝統四大功法のすべて』という企画です。
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「すべて」というのは言葉の文(あや)で、ここに掲載できなかった流派の八段錦や易筋経もいろいろあります。しかし、ひとつのやりかたがいいという考えでなしに、気功というのはそもそもいろいろあるんですよ、どれが一番という発想はそろそろ卒業しましょうね、という意図で編集されたものは割と珍しいのです。
東京の帯津良一先生、出口衆太郎先生、名古屋の林茂美先生、日本在住の黄美光先生(80年代には外気のBIG4の一人といわれた)、北京から来られていた劉天君先生など日中の気功界の代表的人物に表演してもらって、写真とDVDを撮りました。4つの功法それぞれ1冊と、歴史・理論編1冊に、なんと2時間20分のDVDをつけてひとつの箱に入れました。四川を代表する画家李金遠先生に描いてもらったそれぞれの巻の表紙と外箱の絵もすばらしいもので、「え、この価格で?」と聞き返したくなるほどの豪華本ができました。
この4つの基本功法を体験してみたい、あるいは今までやってきたが整理してみたいという人だけでなく、気功がこの試練をくぐり抜けてどこへ向かおうとしているのか、21世紀の人類に本当に役に立つ文化たりうるのかと考えたい人にぜひお勧めしたい、気功の総決算であり、再出発といえる書物です。とくに理論編は気功入門としてはひとつのスタンダードになるもので、気功指導者にもお勧めです。
※書店にも出回っていますが、気功文化研究所に注文すると、津村喬著『新篇私の気功歴』『私の気功歴書き込み用』『「伝統四大功法」の使い方』の合計76ページのパンフレットがおまけにつきます。
電話:077-569-1730、FAX:077-569-1731 気功文化研究所・宮本まで。
(平日10時から6時)
※本書、帯津良一監修/津村喬編著『実践 伝統四大功法のすべて』についてはBook Clubでも扱っています。
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