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2005/02/15

高齢者介護とバッチフラワーレメディ

林 サオダ(バッチホリスティック研究会

■特養老人施設での導入ケースから

写真
バッチ博士

 看英国の医師で細菌学者のエドワード・バッチ博士が開発したバッチフラワーレメディは自然療法として定着し、世界中で70年近く使われています。ストレス対策に手軽に使えるセルフケアとして、日本でも個人が使う他、代替療法家が導入したり、医療の分野では内科、産婦人科、歯科、心療内科、精神科などのクリニックで使われています。

 デパートでもバッチフラワーを見かけるようになり、テレビや雑誌で紹介される機会も増えてきましたが、これからレメディがさらに普及する可能性が期待されるのが、介護・福祉の分野です。

 神奈川県藤沢市の特別養護老人ホーム「ラポール藤沢」では、2003年4月からバッチフラワーを導入しています。月に2回のペースで心療内科医や精神科医とバッチのプラクティショナーのチームが同施設を訪問、入居者やスタッフにレメディを使っていったのです。重度の痴ほう高齢者が30名ほど入居している同施設では、「入居者にできるだけ薬を使いたくない」という施設長の意向でした。というのも、通常精神科でこのような高齢者に使う薬は強いものが多く、血中濃度が高い高齢者に使用すると副作用も大きくなることから、「夜眠れない」などの不安症状を訴える人に、睡眠薬や安定剤の代わりにレスキューレメディを飲んでもらうなどしたいということからでした。

 このケースでは、次のような段階を経てレメディを導入していきました。

 まず、1)施設側に説明して了解を得て、2)スタッフにも説明して実際に使ってもらい、3)入居者の家族に説明して同意を得る——という形でコンセンサスを得ていって、入居者にレメディを実際使ってもらうことが可能になりました。入居者のうち、家族の了解が得られた10名の方がレメディを利用したところ、全体としては、それまでにくらべて使う薬の量が減ったと医師が報告しています。

写真
フラワーレメディー

 このようなことから明らかになってきたことがいくつかあります。実際、介護が必要な高齢者にレメディを使っていくには、スタッフの協力が不可欠であり、希釈したトリートメントボトルから定期的にレメディを一定期間摂り続けることについては、施設とそのスタッフがレメディを理解することが重要になってきます。また、実際にレメディを使っての変化をどのような形で評価するかも難しい点で、「とても落ち着いていて、よい状態になった」と、家族や職員が認める場合もあるが、それぞれ意見が異なる場合も見られるようです。

 自分の感情を言語化できる利用者の話を聞き、マイナス感情に対応したレメディを選んでいって、バランスを取り戻す——という通常の使い方に対して、痴ほうの方の場合、カウンセリングが成立しないことも多く、入居者の家族や介護職員、看護師からも話を聞きながらレメディを選んでいくという作業になるわけで、職員や看護師がレメディについての知識をもち、必要に応じて使っていけるのがよいと思われます。バッチフラワーについて学ばれる医師や看護師は増えており、医療の世界での認知度が高まれば、介護・福祉の分野での実践にもつながるものと思われます。

 特養に入居したてで、新しい環境に慣れない時のストレスや、不眠など、入居者にレメディを使うことができるほか、その家族のケアにもレメディは使えますが、先に紹介した施設での高齢者へのレメディの使用に対して、ある程度の効果や今後の可能性が見えた一方で、評価や意見が分かれたのは、結局利用者本人が自分でレメディによる変化を自覚したり、言語化することが難しいので、介護職員や看護師または家族の目に映る変化を頼りに進めざるを得ないからで、このあたりが大きな課題のようです。それでも現在、他の地域を含めて何カ所かで、高齢者を対象にバッチフラワーレメディを導入していきたいと考えているグループがあり、今後の実践による結果が期待されます。

 ラポールでのレメディの使用は継続中ですが、介護職員達のバーンアウト(燃え尽き症候群)を防ぐためや、ストレス緩和にレメディを使う頻度も、多くなってきているということでした。職員が、レメディの恩恵を実感し、利用するようになったことは、バッチフラワーレメディが介護・福祉の分野にさらに浸透していくための準備が確実に進んでいると言えるのではないかと思います。

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