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2005/10/08

「ナチュロパシー」の世界—1
ナチュロパシー7つの「信条」

鈴木 クリス/根岸 理奈子(国際ナチュロパシー協会)

 自然はプリミティブな治癒能力をすべての生き物に与えています。この自然治癒力を尊重して生まれた治癒システムがナチュロパシー(Naturopathy)です。

 ナチュロパシーはより自然な方法——例えばライフスタイル・カウンセリング、食事療法、サプリメント、ハーブ、毒素排出、ボディーワーク、波動療法等——を用い、身体に備わる治癒力を刺激することで、身体そのもののバランスをとり、修復し、治癒していきます。そして、このような様々な療法の中から最も適したトリートメントを選択するために、クライアントの詳細な情報を引き出し、症状を引き起こした奥の原因を探るためのコンサルテーションと、推測される原因を確認するためのナチュロパシー独自のヘルスチェックが事前に時間をかけて行われます。

 ナチュロパシーの起源は少なくとも紀元前400年まで遡ることができます。医聖ヒポクラテスが"自然治癒力"の概念を確立し、病気の治療をおこなった時代です。

 この概念をさらに発展させ、治癒システムを確立したのが"ナチュロパシーの父"と呼ばれるベネディクト・ルスト氏で、かれは1898年にアメリカで初めて「ナチュロパシー」という言葉を発表しました。

 ここで紹介する「7つの信条」は、ベネディクト・ルスト氏がヒポクラテスに関する名書"Corpus Hippocratum"の中から引用したもので、現在のナチュロパシーの土台になっています。

 

信条1:身体に備わっている自然治癒力を尊重する。

 ナチュロパシーの原則は"自然治癒力"の信頼にある。体が本来持つ自分で治ろうとする力のことである。ナチュロパシーのトリートメントは治癒の過程をサポートするためにおこなわれ、身体が自分の力で健康な状態へ戻ることを補助する。

信条2:害を与えない。

 ナチュロパシーはクライアントの身体に害を与えない。例えば強い薬の服用は、クライアントに害となりうる副作用を与えるかもしれない。ナチュロパシーは薬や手術の有効性は認めつつも、まずはより自然なアプローチを試みる。そしてそのトリートメントにも順番がある。まずは毎日の食事内容を検討・改善すること。次により自然で有効性が認められた植物(ハーブ)を基本とした療法。この療法は合成された薬剤や手術よりも、より自然で有効(安全性が高い)であるとナチュロパスは信じる。このようにできるだけ身体に害を与えない方法で、身体の健康維持を手助けする。

信条3:症状ではなく、その奥の原因に焦点を当てる。

 ナチュロパシーは病気の症状だけを見るのではなく、その原因を突き止め取り除いていく。症状というのは身体が治ろうとしている現象(状態)にすぎない。大元の原因を突き止め治癒していかなければ、またその症状を繰り返すこともありえる。

信条4:まるごとの人間を統合的にとらえる。

 ナチュロパシーは個人を全体的なもの、つまり肉体的・知的・感情的・精神的・環境的・社会的等の要素が絡み合った存在として捉える。そのため、私たちはそれぞれの生活の中で健康を害するであろう影響を様々な形で受けていることを考慮し、それぞれに適切な療法を選んでいく。例えば、同じ"病気"を持つ二人のクライアントであっても、対処するトリートメントは異なってくる。

信条5:ナチュロパスは指導者、教育者、応援者。

"Doctor"という言葉の本来の意味は"Teacher"であった。ナチュロパスはクライアントに情報を与えることで、自己責任のもとに健康管理をしていけるよう、適切な選択が出来るよう指導する立場であるといえる。ナチュロパスは、クライアントが適切な生活習慣や食事の方法を身に付けることで自らの健康に責任を持つよう教育し、さらにその状態を維持できるように励まし、勇気付けるマラソンの伴走者的な役割を担う。

信条6:予防が一番の治療法。

 病気はすでに進行した状態から治癒を試みるより、予防することの方がずっと簡単である。現代では多くの人が不適切な生活習慣を省みることなく、薬を摂れば治癒されると思っている。ナチュロパスは予防医学のスペシャリストである。病気のプロではなく、健康のプロである。

信条7:健康な状態に戻すこと、それを維持すること。

 ナチュロパスの第一の目標は、クライアントを健康に導きその状態を持続させることである。薬の服用で症状を抑えた状態を維持したとしても、それは健康で良好な状態とはいえない。

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