Oversesas News Headline
from FIHニューズレター July 2008/UK
「ガーデン」に還ろう
現在、イギリス全体で約900件を超えるガーデニング・プロジェクトが行われており、多くの人たちがソーシャルワーカーから話を聞いたり、かかりつけ医師からボランティアに誘われたりしている。
ガーデニングは、何らかの障害を抱える人たちにとって、生活の目的を見つけたり、健康を改善するなど幅広い事例証拠がある。しかし医者がガーデニングを痛み止めやプロザック(抗うつ剤)の代用として使用することができるだろうか?
“ガーデニングで人生を変えよう”を標榜するチャリティ団体Thrive(*)は、“ガーデニングが障害をもつ人々に、なぜ、どのように、どう役立つのか”を調査している。ここでいう障害とは、個人レベルでの機能的行動や活動の障害のことで、うつ病や学習困難、発作による身体障害、糖尿病、交通事故、老化など様々な症状を含む。特効薬的な効果は期待しないまでも、ガーデニングによって人々に大きな変化が表れていることは認識されているため、ある大学機関では、ガーデニングの学術的証拠を探究するための研究も進められている。
Thriveは、ロンドンで2つの庭園を運営している。そこでは、ボランティアと患者が共に作業をし、植木の販売も行われている。ガーデニングによる最大の効果は、間違いなく社交性だろう。外部との接点の少ない患者に人と触れ合う機会を提供できること、何かをやり遂げたという達成感を感じさせることができることもガーデニング・プロジェクトの強みだ。ある程度病態が改善すると医療機関との接点がなくなり、それによって孤独に陥る患者も多いが、彼らにとっても園芸はとても役に立つだろう。また、日常生活に復帰した後も、約8割の人がボランティアとして活動を続け、プロジェクトをサポートしている。
これら大半のプロジェクトは組織力が高く、有能なスタッフにより管理されているため、無理なく強制されずに参加でき、ストレスを受けずに、職業体験ができる。
多様な患者のニーズに対応し、自然を取り入れた治療を取り入れている医師は多くいるが、ガーデニングはまだ一般的に知られていない。今後、ガーデニングの可能性について認識を高めることが必要である。
*Thrive is a small national charity, founded in 1978, that uses gardening to change lives.
◎FIH:The Prince's Foundation for Integrated Health 英国皇太子による統合ヘルスケア財団