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What's CAM?

 

トータルライフケア・イン・台湾(3)
道家の経絡とヨガのチャクラ

小川京子(台湾・新竹在住)

 多民族からなる新国家ゆえに、既成のものにとらわれることなく、まさしくオルタナティブにいろいろなものを取り入れて新たなシステムを作りあげていく柔軟性がある一方、そのひとつひとつは深みに欠けているように感じられ、ある種の飢餓感を禁じえなかったオーストラリア。
今度は台湾の得体の知れないほどの歴史に満ち満ちた文化の中で東洋の智慧の底知れない「深さ」に溺れつつあります。

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 さて、ヨガといい中国医学といい、チベット医学といい似たような概念を持つことはよく知られていますが、今回は中国の経絡の概念とヨガのチャクラの概念に関して最近読んだ本から印象に残ったものをご紹介します。

 日本でも言葉は知っていたものの、私が具体的に「チャクラ」という言葉に日常用語として接するようになったのはオーストラリアに行ってからです。イギリス、アメリカと同様、ニューエージの流れもあってか、あちらでは新聞や日常会話の中でもよく聞く言葉です。しかし、チャクラに対応する色だとか音だとか、エネルギーだとか、私には抽象的で、神経叢という訳語をもってしても具体的に何を意味するのやらよくわからないでいました。

 なるほどと思ったのは、オーストラリアでチベット医学のセミナーに行ったときです。講師がチベット人の医師だったこともあり、そこで始めて人体解剖学とチャクラという言葉を関連付けることができました。

 それと同じような説明を最近「道家密宗與東方神秘学」(南懐瑾、1985 『考古文化』=中国語)で読みました。筆者の南懐瑾という人は、中国語圏では非常によく知られた学者だそうで、論語や孟老、易経、仏教、道家(道教というと宗教のニュアンスを含み、哲学的な意味では道家という言葉が使われるらしい)禅、経絡など多岐に渡る分野の著作があります。そこから主な部分を抜粋、要約すると以下のとおりです。

〈奇経八脈とは脈、任脈、沖脈、帯脈、陰維脈、腸維脈、陰矯脈、腸矯脈であるが、奇経の「奇」とはすなわち「陽」である。陽の気の走るところに影響を与えているからであって「奇怪」という意味ではない。中医(中国医学)理論では「奇経八脈」を非常に重視する。

 インドには奇経八脈及び十二経絡という説はないが、三脈七輪がある。医学的観点からは気脈はただ気脈であるが、気功の鍛錬やヨガの術者にとっては、気脈は大変重要で、奇経八脈では十分ではなく、三脈七輪をもってして初めて正確となるのである。

 三脈は中脈と左脈と右脈からなり、中脈は脊髄の中間を通り頭から肛門の前あるいは子宮へつながる。その左右牛の毛十分の一のところに赤い左脈と白い右脈がある。左脈は右睾丸へ右脈は左睾丸へ通る(女性は子宮)。気脈は交差しているため、右が悪いときは左が傷み、左が悪いときは右が痛む。

 七輪とは頂輪、眉間輪、喉輪、心輪、臍輪、海底輪、梵穴輪である。頂輪は幼少の頃は動く。道家の思想ではまだ口が聞けない嬰児は形而上的な境界線上にあり、環境精神的な接触を維持しているが、頂輪が閉じると話ができるようになって後天的な生命へと入っていく。ここには32の気脈があり、間脳から雨傘のように外へと広がっている。

 眉間輪は道家では神仙を修め、静坐を練ずる者の気脈が通じ、天眼通となるところである。

 喉輪には16の気脈がある。この気脈が不潔だと病気になりやすい。ヨガでは白布で、四川の治療では新鮮な葛根と病人本人の中指で食道と胃を洗うが、食事のために我々の食道は汚れやすく、ごみ箱のようなものであり、ここの清潔を保つのは難しい。喉輪と食道を清潔に保つ唯一の方法は小食であろう。

 心輪は臍の上4寸、八脈が雨傘のように下に広がっている。臍輪は神経叢の中心であり、64の脈が広がり、上は心輪へ、下は足の方へとつながる。

 臍から分かれた脈は海底輪へつながる。男性の会陰、女性の子宮口である。

 男性の生命の言動力は体の下方にあり、両膝が強いのは健康長寿の証である。一方女性の生命力は上方にあり、下方には力がない。

 梵穴輪は頭から指4本分体外にある。これは以前は荒唐無稽なように思われていたが、現代の赤外線撮影では実際に人体が光を発しているのが見て取れる。)

おがわ・きょうこ Ogawa Kyoko

本業は日本語教育。11年余のオーストラリア・メルボルン暮らしを経て、2004年6月より台湾・新竹在住。日本でいえば産業経済省に当たる機関の国際貿易訓練センターで大卒のビジネスマンを対象に日本語を教えている。訳書にイアン・ゴウラー著『私のガンは私が治す』(春秋社)。

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