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患者さんを見て、観て、覧て、視て、診て、看ること。
| ゲスト 市野さおりさん(統合医療ビレッジ看護部長) |
■INC session-2 レポート

市野さおりさん
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春風の吹く中、3月19日、INC(インク:Integrative Nursing Community/統合的看護を考える集まり)セッション2が開催されました。当日は降りしきる花粉にも負けず、15名の参加者が東京・高田馬場のCAMU-Net事務局に会し、同じ時間を分かち合いました。
幕開きは、元看護師で気功師・吉野佳子さんのリードにより、指先から邪気を払い、リフレッシュする気功です。
深い呼吸とともに心をわずらわすあれやこれやを春風に乗せて飛ばし、心身を蘇えらせたところで、今回のゲスト、統合医療ビレッジの看護部長であり、リフレクソロジー(反射学)を活かした看護を展開している市野さおりさんのお話を伺いました。統合医療ナースとして、看護をどのように捉え、実践しているのか、15名の参加者&世話人は興味津々。期待の眼差しが向けられます。

気功で心身ほぐし
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市野さんは自衛隊中央病院高等看護学院を卒業。公立病院にて整形外科、ICU勤務などで働くとともに、阪神大震災、地下鉄サリン事件といった災害現場にも派遣され、人の命のはかなさ、大切さ、強さを身を持って感じたといいます。そして、人間の持つ生命力を高めるという、ホリスティックな看護の一面に強い魅力を感じて渡英。アロマセラピー、リフレクソロジーの英国認定を受けました。
大きな希望を抱いて帰国しましたが、しかし、医師がアロマやリフレの指示を出す英国と違って、当時の日本では統合医療に着目する医療機関は皆無に等しく、「ぜひやらせて欲しい」と、“営業ナース”と呼ばれるほどのねばり強さで交渉を続ける必要がありました。
そして80カ所以上の医療機関をまわり、理解を得た熊谷市、佐倉市の医療機関へは往復2時間かけて足を運び、努力し続けたと言います。
よさをわかってもらうためなら、減っていく貯金通帳の残高なぞ、なんのその。
「通帳が赤字でもかまわない、そんな情熱にかられたことはありますか?」
そう問いかける市野さんは、統合医療ナースとしての道を切り開いたパイオニアとしての自信と誇りに満ちています。

グループに分かれてのケースワーク
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努力が認められ、統合医療ビレッジの看護部長に就任してからも、仕事にかける情熱は人一倍。医師が中心の学会にも所属し、文献は細かくチェックする。
「統合医療は現代医療を否定するものではなく、いいところ取りをすること。その時の病状にあったものを取り入れるためには、現代医療についても、統合医療についても詳しく知っていることが必要」
だから、勉強するのは当たり前。医師と対等に話し、進言も辞さない――そんな看護に対する市野さんの情熱に次第に医師も目を向け始め、リフレクソロジーの効用を認めたそうです。
今では、統合医療ビレッジに来院される初診の患者さんは、それまでの問診、脈心、舌診、腹診に加えて、足裏診を受けることが日常化しているとのこと。足裏から読み取る患者さんの本音は、治療のための重要な情報ベースとなっています。
一看護師として、また、管理職として日々多忙を極める市野さんですが、「毎日が楽しくて仕方ない」とはじけるような笑顔。人が好きで、足の裏が大好きで。それがバイタリティーの源のようです。
統合医療における看護とは、
「患者さんとその治癒力を信じて、患者さんを見て、観て、覧て、視て、診て、看ること」
山が眺める方向によって姿を変えるのと同じで、患者さんを多角的に“みる”ことができなければ、真実はわかりません。また、患者さんだけではなく、患者さんを取り囲む環境も含め、360度に気が配れるか、も重要なポイントです。

市野さんは世話人グループとワーク
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そのような技を身につけるには? との質問には、
「モチュベーションを高く持ち、ケアのいろいろを勉強しながら、一つ一つ着実に階段を上ること、普段から、まわりの人と社会を大切にする姿勢を持つこと」
とのアドバイスを受けました。
「自分の母親を大切にできない人に、患者さんを理解することはできない」
プライベートでの生き方も、仕事への姿勢に影響を与える要素であることに気づかされました。
市野さんの熱いトークに、参加者全員のモチュベーションも確実にアップ! 実に有意義なセッション2でした。 宗定
水奈子(INC 看護師)
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